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研究高度化推進センター 富山高専の研究力

 本校では研究の高度化をはかり,これまで行ってきた個々の産学連携活動を有機的に結び付け,相乗効果によりそれぞれを発展(進化・深化)させる中で,研究の高度化・学生教育の充実を目指してきました。
 実際に本校がどの程度の研究力を有するかについて,客観的に把握するために,このたびクラリベイト・アナリティクス社が提供するWeb of Science(注1)を利用して,高専機構全体及びその中の本校の研究力を分析しました。その結果により,本校の研究力は総じて高いとの分析が得られました。
 この分析結果をもとに,今後も本校の研究力をさらに伸ばすよう注力していく予定です。

【クラリベイト・アナリティクス社について】
・今回研究力分析を依頼したクラリベイト・アナリティクス社は,学術文献,特許および医薬・製薬(ライフサイエンス)に関する高度・高信頼度の情報に特化して提供を行う企業です。
・多くの研究機関では,クラリベイト・アナリティクス社が分析・提供する情報を世界の研究力を示すデータとして重要視しており,同社が提供する,高被引用論文数分析による日本の研究機関ランキングをはじめとした指標は,研究機関の研究力を示すデータとして注目されています。

【分析結果の概要】
・過去10年間に富山高専で発表された論文は,国立51高専の中では4位の308報あり,このうち約66%にあたる203報はインパクトファクター(注2)の付与された国際的なジャーナルに掲載されている。この割合は,高専全体の約57%と比べて10%近く高い。
・高専全体で被引用数順位が特に高い論文10報の中に富山高専の論文が2報含まれている。また,本校の被引用数TOP1%論文(被引用数が各分野の全論文の上位1%に入る論文であり、非常に注目度が高いとされる論文)(注3)の割合は1.3%と世界平均の1%を超えている。
・本校は、被引用数TOP10%論文(被引用数が各分野の全論文の上位10%に入る論文であり、非常に注目度が高いとされる論文)(注3)を、毎年公表している。
・高専機構としても富山高専としても論文数はここ数年増加傾向にあり、着実に国際的に研究成果を発信している。

→分析結果全体から,高専機構においても論文数は増加しているが,富山高専は,高専全体の中でも研究活動が活発であり,質の高い研究が行われている。地方の小規模大学と同等の研究実績を有するといえる。

【分析結果の詳細】
分析結果の詳細はこちらを確認ください。
Report.pdf

(注1)学術文献・引用索引データベース「Web of Science® Core Collection」
Web of Science Core Collection は、自然科学、社会科学、人文科学の広範にわたる世界の主要学術誌(12,000誌以上)に掲載された学術論文の書誌事項、および引用文献情報を集録しているデータベースで、1900年以降に出版された7,000万報以上の論文を収録している(2019年現在)。

(注2)インパクトファクターとは、雑誌を評価するための尺度。
(注3)被引用数Top1%論文やTop10%論文とは、被引用数が各分野の全論文の上位1%や上位10%に入る論文を示し、その分野において非常に注目度が高いとされる。