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教員情報

臼井 聖人助教

うすい まさと

授業担当科目
微分積分学Ⅰ,微分積分学Ⅱ,総合数学
所属学会
日本物理学会
専門分野
可積分確率過程,非平衡統計力学
校務分掌
電気制御システム工学科2年副担任、陸上部顧問

研究テーマ

  1. 可積分確率過程の厳密解を用いた非平衡統計力学の普遍的性質の研究
  2. 可積分な一次元多成分確率粒子模型の厳密解を用いた非線形ゆらぐ流体力学(NLFHD)の理論的検証

技術相談分野

  1. 数学一般

教育研究実績

  1. Z. Chen, J. de Gier, I. Hiki, T. Sasamoto, and M. Usui : "Limiting current distribution for a two species asymmetric exclusion process", Communications in Mathematical Physics 395, no.1, 59-142, 2022 (査読有)
  2. 臼井 聖人 : 「可積分確率過程を用いた非線形ゆらぐ流体力学の検証」, 第17回数学総合若手研究集会 ~数学の交叉点~ 講究録, 2021 (査読無)

コメント

 我々の身の回りにある物質は、相互作用するアボガドロ数個程度の多数の分子によって構成されている物理系です。このような系が平衡状態にある場合については、系の巨視的な性質を微視的な物理法則に基づいて明らかにする理論的枠組みがよく知られています。一方で、平衡状態から大きく離れた非平衡状態については、普遍的に有効な理論的枠組みは未だ知られておらず、盛んに研究されている分野です。私はこの問題について、非平衡状態を実現する多体系であり、かつ、厳密解が得られるような特殊な確率過程(例:ASEP,AHR模型など)に着目するアプローチで研究を行っています。通常の物理学の研究よりもやや数学的側面の強い、いわゆる数理物理学的な手法で研究を行っています。
 授業においては、空間的・動的なイメージを思い浮かべることが苦手な学生でも理解しやすいように、GeoGebra等のツールを用いてアニメーションを提示することで、資格情報を豊富にすることを心掛けています。また、私自身が物理学科の出身ですので、数学が物理学においてどのように応用されているかということも、授業では触れていきたいと思います。数学について何か疑問があれば、是非お気軽に教員室まで質問にいらしてください。