世界に学び地域に還す,ものづくり環境教育 〜多文化共生・持続的社会の実現に向けた技術者の使命を学ぶための〜

富山工業高等専門学校と富山商船高等専門学校は、
2009年10月1日に高度化再編し、富山高等専門学校が誕生しました。

呉高専における講演

主催
呉工業高等専門学校FD委員会
日時
平成21年12月7日(月)15:00〜17:00
会場
呉工業高等専門学校 大会議室
講師
畔田博文,坂本佳紀
参加者
呉工業高等専門学校 教員(32名)
目的および内容
1. 目的
 本校での取り組みを他高専における参考にする目的で呉工業高等専門学校の依頼を受け,本校の取り組み紹介に関する講演を行った。
2. 内容
呉高専の研修会での報告風景

 講演会では,はじめにアジェンダ21ではじめてESDが取り上げられ,より実践的に世界各国で定着するためにヨハネスブルグサミットにおいてDESDが採択されたこと,環境教育の定義がテキサロニ宣言において拡大され今日のESDにつながっていることなど,世界のESDに関する動向についての紹介を行った。
 ついで,高専の技術者教育におけるESDの重要さ,ESDで育みたい視点,力について取り上げた。その中で,行動力,俯瞰的視点,批判的思考,円滑なコミュニケーション力,議論する力を育成することがESDを進める上で重要であり,教授型から促進型授業への変更,学生の視線を学内から地域や世界へ向けることの重要性など,これまでの高専教育をどう改革していきたいかについて触れた。
 この考えに基づいて,本校ではどのような取り組みをしているかについて事例紹介を行った。北アイルランドとの交流を通した環境活動,中国内モンゴル自治区におけるエコツアーの開催を紹介した。また,PBLがESDで求められる力を育むのに有効であることも述べた。さらに,特別な取り組みばかりではなく既存の授業にESD的視点を入れることも可能であることを述べ,一般科目,専門科目において既存の授業(座学および実験実習)にどのようにESDを導入したかについて実践例をもとに説明し,少しの工夫で従来の授業にESDを導入できることが可能であることを述べた。以上のとおり,本校がESDに取り組んだ背景から現在に至るまでの取り組み紹介については畔田が行った。
 これに引き続いて,坂本が中国内モンゴル自治区におけるエコツアー活動について紹介を行った。講演ではエコツアー実施のための事前学習,実施,事後学習にいたるまでが詳細に説明された。この中で深刻な沙漠化が進む地を自分の目や肌でしっかり確認するとともに,沙漠化抑制に取り組む人々との交流は学生たちにとって貴重な経験となり,これからの技術を考える自発的な学びに結び付いているとの紹介が,事後研修で学生がまとめたプレゼン資料やレポートをもとになされた。
 これらの講演により呉工業高等専門学校の先生方にESDを理解していただく手助けとした。
2009.12.7