世界に学び地域に還す,ものづくり環境教育 〜多文化共生・持続的社会の実現に向けた技術者の使命を学ぶための〜

富山工業高等専門学校と富山商船高等専門学校は、
2009年10月1日に高度化再編し、富山高等専門学校が誕生しました。

平成19年度現代GPフォーラム

21世紀型ひとづくりとは―高専教育の現在,そして未来―
日時
平成20年3月1日(土)9:30~16:00
会場
名鉄トヤマホテル
参加者
教約100名(教職員30名,講師・来賓10名,学生20名,技術振興会10名,中学校関係者10名,一般20名)
1. 目的
  1. 平成19年度の取り組みにおける教育実践の発表や展示により活動の成果を発表する。
  2. 評価委員会による初年度の取り組みに対する評価を受ける。
  3. 2年目に向けた方向性の確認と,教育効果向上の方策について意見・情報の交換を行う。
2. プログラム
時間 プログラム 出演者
9:00 受付・開場
9:30 開会挨拶 富山工業高等専門学校長 米田政明
9:40 講演Ⅰ 「地球が求める環境人材の育成とは何か」 国連大学名誉副学長 安井至氏
10:30 講演Ⅱ 「中学校技術科が拓く新しい知財教育の世界」
信州大学教育学部 村松浩幸氏
11:20 休憩
11:30 講演Ⅲ 「大学統合の教育設計においていかにして企業とのCOOP教育を構築するか」
ヘルシンキ・ポリテクニック・スタディア ユッカ・ニバラ氏
12:25 ブース展示
13:35 現代GP(知財教育)概要説明 「知財教育について」
現代GP(知財)実施特別委員会企画グループ長 本江哲行
13:45 現代GP(ESD)概要説明 「ESDについて」
現代GP(ESD)実施特別委員会委員長 丁子哲治
13:55 学生による発表 「Are You Green?」
第1回全国高専英語プレゼンテーションコンテスト出場 富山商船高等専門学校チーム
14:10 地域に役立つものづくり作品発表 「スリムステア」富山高専専攻科1年 保育園Bチーム
「机deすくすく」 富山高専専攻科1年 おらとこBチーム
14:40 高専ロボコン実演 アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト2007全国大会デザイン賞受賞
富山工業高等専門学校 マシン名:TRA
14:55 中学PVC入賞者発表 第2回富山県中学校ものづくり プロモーションビデオコンテスト入賞者発表
15:10 ブース展示Ⅱ
16:00 閉会挨拶 現代GP(知財)実施特別委員会 委員長 米谷 正
3.フォーラムを終えて
 知財GPとの合同のフォーラムとなり盛会であった。一年目の活動や方向性を、広く知ってもらうという目的は、果たされたと思われる。半面、ESD単独の視点からすると、焦点が散漫になってしまった印象は免れない。来年度は、それぞれ単独でのフォーラム開催とする方針を確認した。
ブース展示一覧
  1. ワークショップ型授業で学ぶ環境と技術と社会
  2. 発明の過程を追体験し「知」の成り立ちを実感
  3. 技術者としての総合力を育成する富山高専型PBL
  4. 現代GP「知財マインド醸成のための実体験型基礎教育」
  5. 現代GP「世界に学び地域に還す、ものづくり環境教育」
  6. 高専ロボコン
  7. 第1回全国高専英語プレゼンテーションコンテストの紹介
  8. サイエンスパートナーシッププログラムの紹介
  9. 第2回富山県中学校ものづくりプロモーションビデオコンテスト入賞者発表
  10. 現代GP関連 授業実践事例の紹介
平成19年度現代GP評価委員会
日時
平成20年3月1日(土)15:15~16:05
会場
名鉄トヤマホテル
アドバイザー
安井至氏(招待講演講師)
専門委員
川原辰雄氏,尾川毅氏,九澤和英氏,姜慶淑氏,高松さおり氏
企画グループ
丁子哲治,畔田博文,青山晶子,栂伸司,早勢欣和
1.委員長挨拶
2.今年度の説明
 丁子実施特別委員長より平成19年度事業の概要説明が行われた。
  1. 韓国視察…交流のためのネットワーク形成と施設視察(プギョン大学,クワンドン大学等)
  2. 中国内モンゴル地区視察…沙漠の緑化と技術に関連したスタディーツアーをにらんだ視察とネットワーク生成
  3. HESD参加報告…現代GP採択校における取組状況
  4. ESDセミナー&報告会…今年度行った4件について報告
  5. 来年度の取組
    1. 学生の教育…内モンゴルスタディーツアー,北アイルランドとの交流
    2. 新たな視察…東南アジアにおけるやし,ゴムのプランテーション
    3. ESDセミナー&懇談会
    4. 10月のシンポジウム…ASETと現代GP(ESD)と合わせたシンポジウムを10月に開催
3.専門委員による講評
安井氏
 ・内モンゴルスタディーツアーについて
  乾燥地域であるイスラエルでは巧みな灌漑技術により農業をきちんと行っている。これを先に学んでから内モンゴルの沙漠地帯に行くことにより教育効果があがるのでは。
 ・北アイルランドとの交流について
  ラベルの問題を取り上げた学生の研究は評価できるので,今後さらに突き詰めていくとよいのでは。
尾川氏
 ・環境という分野であまり外にばかり目を向けずに,きちんと富山県内に目を向けて資産を守ることも大切にしてほしい。
 ・NOWPAPではイベント業務の企画や補助などのインターンシップを行っている。
川原氏
 ・社会,地域をとらえた社会活動も教育活動も向いている方向は同じであるが,教育活動の現状は地政学的観点が薄いので配慮をしてほしい。
 ・国外を見るだけではだめであり,事前学習によりしっかり知った上で国外の実際の現状を見ることが大切。
 ・PBLの発表会を見てきちんとしたコミュニケーションによりものづくりが行われていた。ESDにおいてもこのノウハウを大切にしてほしい。
九澤氏
 ・温暖化(一つの事項)を視点にした技術交流と連携を海外とはかると面白いかもしれない。ロボコンなどを海外で実施し文化の異なる地域と交流をすることも面白いのでは。
姜氏
 ・韓国では高専的なシステムが廃止されている。韓国の製造業の現状は中小企業が育っておらず,ものづくりが弱い。中小企業の支援には高専的システムは有効と考えられるのでこの辺りから韓国との交流を深めていけばよいのでは。
高松氏
 ・環境だけに目を向けるのではなく,文化など幅広い視野をもつ事業へ。
4.次年度に向けて
  1. 県の環境関連事業への参画を図る
  2. NOWPAPインターンシップの活用
  3. セミナーでの普及活動の充実
  4. 事前の勉強会を活かした活動を行う
  5. セミナーを効果的に機能させるためのヒント
    • 内容を広くするのではなく絞ったほうがよいのでは。
    • ただ行うだけではなく意見交換をしっかりと。
    • 多くの人を巻き込んで特定の人だけで行わないこと(学科等の枠を超えることを考える)。
    • 環境を題材にした英語のプレゼンは良かったが,それを発表者が個人レベルまで下げてきちんと考えているかが問題。得た知識を個人⇒組織(社会,学校など)⇒世界,というレベルで見ることができるようにすることが大切。
    • 政府が示すESD指針を知ることよりも身近な問題を取り上げ,まず自ら学び考え,それから情報を得るセミナーを構築していくほうが効果が高いと思われる。
2008.3.1