富山工業高等専門学校・現代GP

教育プログラム開発

教材開発担当と企画グループのミーティングを行いました。 2006年10月18日 水曜日

 現代GPで開発する予定の教育プログラムの中で,「技術史の中の発明や発見を追体験する学生実験」のプログラムについて開発を始めました。これは,実験の中で,過去の科学者の眼や発明の喜びを疑似体験することにより,そこから知的財産を大切にする心の芽を育成しようとするものです。

 対象は,低学年1~3年生。一般科目の化学と物理の担当教員と,2名の技術部技術職員,そして国語や専門科目の教員らで,プロジェクトチームを組み教材を開発するための準備を始めました。

 1年目の今年度は,他機関への視察や,内部での勉強会を,随時企画していきます。

3月のGPフォーラム開催にむけて企画や準備をしています。 2006年11月1日 水曜日

 本取組内容を積極的に発信するために,年度末の3月に本校主催のGPフォーラムを開催します。フォーラムでは,教育プログラムを紹介し,評価・検討するとともに,知的財産教育に関するパネルディスカッション等を実施する予定です。

 フォーラムでは一般の方々や専門家を交え,本校の学生や教職員が知財マインドについて考えを深める機会とし,次年度以降の取組の充実を図るつもりです。

教材開発のための情報収集を始めました 2006年11月7日 火曜日

戸田一郎先生←実験を交えながらアドバイスを受ける教職員

 現代GPでは,低学年の物理と化学の授業で,知財マインドを育てるための追体験実験を企画する準備を始めました。今年度は,科学史や実験教育の専門家を訪問し情報収集をして,来年度以降の教育プログラムの構築に役立てます。

 担当の教員と技術職員がワンダーラボ・サイエンスプロデューサーの戸田一郎先生を訪ね,科学史に関する書籍や,実験教材の開発をされている先生方を紹介していただきました。

3学年の教育プログラムコースにて「発明を追体験する授業」を開始 2007年5月24日 木曜日

科学史上の発明や発見を追体験する授業圧力利用の講義の後、大気圧を体感する実験をする学生 

 「科学史上の発明や発見を追体験する授業」では、テーマを「蒸気機関」とした実体験型授業を組み立て、実施しています。この授業は、一般科目物理と化学の教員と技術部の技術専門職員2名の計4名で、授業研究・教材開発チームを結成し、後半には国語や歴史の教員も含めながら授業を実施していくという新しい取り組みです。

 テーマは、蒸気機関で、講義、実験、ワークショップなど様々な教授法を組み合わせながら、知的財産が生まれ産業に結びついていく過程を体験することによって、「知財マインド」を醸成することを目指しています。

 半期の授業の前半にあたる今は、講義で基礎知識を学びながらさまざまな実験を体験し、グループで仕事を進めるスキルをワークショップ型授業で体得しています。後半は、前半で得たことを生かして、自由課題に取り組んでいきます。

科学史上の発明や発見を追体験する授業科学史上の発明や発見を追体験する授業

蒸気機関の模型を組み立てながら科学史を学ぶ 

専攻科1年生では知的財産創出を実体験しながら知財マインドを学ぶ 2007年5月24日 木曜日

特別演習 4年目となる専攻科1年生の特別演習にて、従来から取り組んでいるPBLに加えて、「知財マインド醸成」を意識した授業を進めています。
 その一環として、今回、雪国科学株式会社の町屋社長をお招きし、種々の特許を生み出している企業活動の現場から、実社会における知的財産に関して学ぶ機会を作りました。講演では、知的財産を生み出す過程、開発や研究の意義、知的財産保護の意味等について、社長の実体験を交えてわかりやすく説明していただきました。町屋社長の開発にかける情熱や、開発した心や目的を守るために特許というしくみで保護する重要性について、学生は大変熱心に興味関心をもって話をお聞きしました。講演後も質問や議論が1時間あまり続きました。また、実際に、学生たちが取り組んでいるPBLに対しても、問題を絞り込む方法について有意義なアドバイスをいただきました。

専攻科1年生 特別演習の中間発表会を開催 2007年7月6日 金曜日

 専攻科特別演習では、「地域に役立つものづくり」をテーマに、PBLという教育手法を利用して、知財マインドの醸成をねらった高学年向けの教育プログラムを開発しています。7月4日(水)に、第1回中間発表会を行いました。地域の方々をはじめ、本校からも校長、各学科の教員、技術職員、事務職員、他学年の学生ら、あわせて60名以上に参加していただき、多様な視点からの活発な議論と、相互評価を行いました。
第1回中間発表会 第1回中間発表会 第1回中間発表会 第1回中間発表会

 10月17日(水)に、第2回中間発表会を行います。
 来年2月の完成を目指したものづくりのプロセスの中で、技術者としての総合力を育成することを目指しています。

日時 平成19年7月4日(水) 13:00~17:00
会場 富山工業高等専門学校 オープンラボ1階
アドバイザー 特定非営利活動法人 おらとこ 理事長 野入美津恵氏
あそあそ自然学校 代表 谷口 新一 氏
萩浦保育所 理事長 島田 茂 氏
土遊野農場 代表 橋本 秀延 氏

4月からこれまでの授業の流れ

  1. PBLの基礎について
    問題解決手法およびPCMの基礎
    自己分析
    チーム結成ワークショップ等
  2. 施設への訪問(インタビューなどで状況を把握)
  3. 問題の抽出、分析から目標設定、アイディアの創出
  4. 理論計算と設計・製作に向けた企画書作成

第1回中間発表会
校長からもアドバイス
第1回中間発表会
1年生にもわかりやすく
第1回中間発表会
模型を使って説明

第1回中間発表会 第1回中間発表会

事務の方々も熱心にアドバイスをくださいました。

従来の授業科目への導入の可能性について 2007年9月1日 土曜日

 「知的創造サイクルを支える実践的技術者の育成」を目標に,現在のカリキュラムに知財マインドを導入するために,従来の授業科目への導入を次の方法で進めている.

1.従来の授業内容および育てたい能力・姿勢調査

 昨年度の授業内容調査によって,どの学科のカリキュラムにも,次の項目1.~5.を含む体験型の実験や実習を多く配置していることが分かりました。€

  1. 「形あるモノ」を作っている科目
  2. 学生がアイデアを創出する機会がある科目
  3. 特許,実用新案,著作権関連の話題を提供している科目
  4. 技術や手法が発見・発明される過程に触れている科目
  5. グループ学習などを取り入れ討論する機会がある科目

また,次の4つの能力や姿勢を養いたいことも明らかになりました.

  1. 知識(特許も含む)・技能の習得(安全な作業方法:注意力など)
  2. アイデア創出・グループ作業能力(自主性,協調性,コミュニケーション能力など)
  3. 実験遂行・発表(計画性,観察力,実行性,試行錯誤,プレゼンテーション能力,レポート作成能力)
  4. 自然現象や発明品や製品に対する姿勢(好奇心,倫理観,尊敬,ルールの遵守)

調査結果より,従来の授業科目に導入が可能であることが分かった.

2.知財マインド醸造のための授業(教育プログラム)の学内募集

 従来の授業に,「知財マインド醸成教育」を導入したい教員を学内で募集.知財マインド醸造教育の導入で必要な物品や教材開発に関わる資材などは,工房(工作工房および実験工房)で準備して対応することになりました.

知財マインド醸成のための授業プログラムの募集 2007年9月8日 土曜日

知財マインド醸成の教育プログラム構築のために,知財マインドを醸成する授業を公募し,次の通り公募で採用した9件の知財マインド醸成授業を行うこととなりました。

授業科目名 開講学年・学科 担当教職員
1 日本文学講読Ⅱ 4学年全学科 秋元,高熊
2 機械工学演習 1学年機械工学科 池田(英),石黒
3 物理
流体工学Ⅰ,Ⅱ
熱工学Ⅲ
熱工学特論
1学年機械工学科
4学年機械工学科
5学年機械工学科
機械・電気システム専攻1年
寺西
4 機械工学特論 5学年機械工学科 西田,増山,白川,池田(英),井澤,中村
5 電気工学実験Ⅱ 3学年電気工学科 池田(慎),椎名
6 基礎環境学 1学年環境材料工学科 丁子,伊藤
7 環境材料工学概論 1学年環境材料工学科 丁子,伊藤
8 創造製作実験 5学年環境材料工学科 高橋,岩井,岡根,坂本,喜多,長,島
9 環境材料工学実験Ⅱ 5学年環境材料工学科 丁子,伊藤
「技術史を追体験する授業」学生たちの取組の発表会 2007年9月13日 木曜日

 テーマを「蒸気機関の発明とその背景」とし、講義、実験、調査や課題解決を交えながら4月より授業を進めてきた標記の授業が最終段階を迎え、9月12日(水)、学生たちによる発表会を行いました。学内の教員や技術職員や事務職員、そして、学外から評価委員の先生方にも、ご参加をいただきました。

日時 9月12日(水) 10:45~12:30
場所 2階物理実験室
授業名 プログラム概論機能材料基礎
クラス 3年機械工学科、電気工学科、物質工学科の混合クラス 44名
担当 山腰(一般物理)、津森(一般化学)、伊藤、川越(技術部)
技術史を追体験する授業 技術史を追体験する授業

発表の様子

 ラボノートを有効に使うことや、チームで相互に学びあうことを通して、知的創造作業における協力の重要性と、自分や他者の知的財産を守るという姿勢を身につけられるよう、歴史や国語の先生方にもご協力をいただきながら、担当教職員一同、暗中模索で進めてきました。
 前半の基礎的知識の習得に重点を置いた授業をふまえて、後半(6月中旬頃から)、各班が3つの テーマについて、調査したり実験したりしたことを発表しました。

テーマ

A班 熱効率の測定
B班 蒸気機関に関する特許
C班 蒸気のエネルギーについての理論的考察
D班 熱を利用した動力の製作
E班 蒸気を利用した動力の製作
F班 蒸気機関のシリンダー部分の仕組みと模型の制作
G班 発電の仕組み
H班 大気圧を利用した動力の製作

課題

  1. その発明が実用化されている背景や発明家たちの歴史の調査
  2. 理論についての説明
  3. 実際に現象をプレゼンテーションするための装置の製作とデモ

 このような形態の授業は始めての試みであり、学生たちもこれまでの受動的な授業とは違うため困惑しながら受けていたようです。 しかしながら、発表会では、学生同士で質問が大変多く出て、活発に議論する姿が見られました。今後、教育効果を検証して次につなげようと考えています。

技術史を追体験する授業
実験の様子
技術史を追体験する授業
発表用デモ実験の準備
技術史を追体験する授業
チームで議論
技術史を追体験する授業
プレゼン資料の準備
知財マインド醸成の導入を試みた授業-その1 2008年3月8日 土曜日

 平成19年度,通常の授業に「知財マインドの醸成」を取り入れることが可能か、学内応募された授業で試みました。応募された授業科目は、低学年から高学年まで各分野にまたがる9つの授業でしたが、そのひとつである、4年生の文科系科目「日本文学購読Ⅱ」の実践例を紹介します。

文科系科目での授業

 日本文学購読Ⅱでは、「やぶにらみ科学論」や「町工場・スーパーなものづくり」などの、発見・発明に至った経緯や身近な工場での技術などに関する書物をグループで読み、発見・発明の尊さを実感するともに、小論文により論理的に伝える文書能力を育成しました。また、ディスカッションすることにより、他者の意見を尊重する姿勢を養い、人間社会や自然に主体的に関わろうとする問題意識を育むことを目的に授業を行いました。